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永遠の0

ちまちまとこの記事を書きかけては中断しているうちに一週間経ってしまったのですが、

先週末、丸一日お休みがもらえて、

日曜日に休めるのが久しぶりだったので、

息子と二人で、

かねてから行きたかった映画「永遠の0」を観てきました。




ざっくり言えば、

評判通りの良い作品だと思いました。

感動しました。



映画の帰りに原作も買い、

一気に読み切りました。


これまた噂通り、

映画よりも原作のほうが面白く、また感動的でした。

本を読んでこんなに泣いたのは何年ぶりだろうという感じです。





何度も言いますが、

今の私の仕事の中で一番大きいウエイトを占めているのが、

葬儀司会です。


体感として、

いま亡くなる方で最も多いのは80代の方、

次に70代、90代


その方々の最後の晴れ舞台を飾らせていただくのが主な仕事です。



その年代の方々の人生を語らせていただくにあたって、

避けて通れないのが、

戦争の体験です。



「終戦間際に赤紙が来て徴兵されたけれどすぐに戻ってきた」

という方もあれば、



「ラバウルで航空機の整備兵として働いていた」

「シベリアで抑留された」

「海軍航空隊予科練の教官だった」


という話も伺います。



故人さんが実際に戦地に赴いた人ばかりではなくて、

女性であれば、

夫、父、兄弟が戦死、

結婚してすぐ夫が戦死したのでその弟と再婚

とか、

疎開、学徒動員、

なんて話は必ずと言ってよいほど出てきます。



葬儀のナレーションの尺は5分ほどしかないので、

戦争体験ばかり語っていられないし、

なにしろ実際に体験されたご本人はもう口がきけず棺の中で眠っておられるので、


私たちナレーターは、当家様との取材の内容と歴史のデータから想像する範囲でしか故人様の苦労を語る事ができません。



なので、

だから、


その場でとりあえず綴る自分の言葉が、

上っ面だけを触り、薄っぺらい想像を超えないものであることに、

私自身が歯痒さを感じていました。


そんな自分にとって、

仕事のためにこの映画は絶対観ないといけない

それと、

これはたぶん、子どもに見せなければいけない映画なんだ

と思いました。




映画館で映画を観るのが久しぶりだったせいもあると思うけど、

映像の美しさと迫力にはそれだけで感動するものがありました。


零戦の空戦シーンに巨大な空母、軍艦

CGとわかっていても、そんなことどうでもよくなってしまうほどの臨場感


そしてなにより、


主演の岡田准一君の美しさ!!


参りましたm(_ _)m




でも、

後から原作を読んで、

戦闘シーンも岡田君も、

原作にきっちり描かれていたからこその映像の美しさだったんだとわかりました。




百田尚樹という、

一見すると大阪の古い商店街の電気屋の大将のような風情のおっちゃんが、

長年「探偵!ナイトスクープ」で関西圏に暮らす我々を笑かし続けてきたギョーカイの人が、


宮部久蔵という、

清冽かつ熱情に溢れたジェントルマンをこれほどまでに見事に描ききったことに驚きを禁じ得ません。


宮部久蔵と岡田准一が最高の割合でブレンドされたからこそ、

あの映像に感動したのだと、

本を読んで納得しました。


また、

南太平洋での戦闘の描写は、

兵器にも戦争にも全く興味のなかった私には、

駆逐艦?母艦?陸攻?

???

で、

最初は読み進めることも難しかったのですが、

それでも読むにつれ、

あの描写が美しかったからこそ、

前途ある若者が命を賭けて操る美しい零戦が堕ちる瞬間の悲しみが伝わってくるのだとわかりました。



宮部氏を知る語り部達がまた魅力的で、

ひとつひとつのエピソードが、

今まで出会ってきた故人さんと重なり、


…といっても、

実際に故人さんが零戦のパイロットだったというケースにはまだ遭遇していませんが。


おそらく遭遇できないでしょうね。

宮部氏の孫のような方には出会えるかもしれませんが。…




そこでやっと、

戦争は、昔話でもおとぎ話でもない

自分のおじいちゃんおばあちゃん、

近所のおじいちゃんおばあちゃんが、


今の私たちと同じようにごく当たり前の生活を送っていたところにいきなり降りかかってきた事実である

ということが、

少しだけ肌に馴染んだ気がしました。



子どもを持った人の中で、


うちの子は戦争で華々しく散ってほしい

なんて思う人は、

今の時代におそらくひとりもいないはず


80年前だって、

本心でそう思った人はいないはず。



ではなぜ?

どうしてあの戦争が起こり、

数知れない若者の命が無駄にされたのか?



原作の中で糾弾されていたのは、

マスコミ、

新聞社でした。



なるほどと思いました。



オリンピックやワールドカップ、

その他様々の国際的な場面において、


日本人が褒められるのは、

チームワーク

チームプレイ

団結力

自分の為より、人の為。



それは私達の最大の美徳であり長所であり、

そして同時に恐ろしい弱点。



小さな島国で、

ほぼ単一の民族が、

コメを作る農耕民族


チームで団結しなければ、

生きていけない


そして、


賛同を得るのが難しい意見、

自由な発想は、

すべて抹消される


この戦争には意味がないとわかっていて、

まして敗戦が明らかな状況で、

高い知識と教養を養った、

明日の国づくりになくてはならない若者の命を、

何の惜しげも無く使い捨てることに、


誰も異論を述べなかった

むしろそれは神に近づく崇高な行い

そう言ってバンザイした。

一億玉砕

の空気のもとに。



空気を煽動したのは、マスコミだろうと思います。



だけど、



それにすぐ躍らされる


自分の頭で考えることをせず、

自分の感性を無視して、


全て多勢に無勢、


長いものには巻かれよ


そんなこの国の風土が、

諸悪の根源



現代にはびこる差別もいじめも、

そこがルーツのような気がしてなりません。



話がまとまらないけど、


昔が良かったわけでも、

今が悪いわけでもなく、



命の価値をわからずに生きる命は哀れだ



この作品に触れた私のいっぱいの感想をまとめると、そういうことかもしれません。


これっていま思いついたんだけど。




とにかく、

この作品に触れて、

たくさんたくさん、考えさせられました。




そして、

この作品に触れて、


自分の葬儀ナレーションは少し変わった気がします。
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百田さん

「永遠の0」については、映画を見て感動したという感想や、本も良かったという感想を耳にしていて、かなり関心を持っていました。

ただ、原作者の百田尚樹さんが、先日の都知事選で自分の応援している元自衛隊幹部の候補以外の3人の候補は人間のクズだと選挙カー上で言ったというニュースに接して、がっかり。
ああ、そういうことを言う人の書いた本は読めない、読みたくないな、と感じてしまいました。

Re: 百田さん

陽太郎さん、こんばんは(^.^)
いつもありがとうございますm(_ _)m

> ただ、原作者の百田尚樹さんが、先日の都知事選で自分の応援している元自衛隊幹部の候補以外の3人の候補は人間のクズだと選挙カー上で言ったというニュースに接して、がっかり。

私もそのニュースを聞いて驚きました。
経緯も真意もよくわかりませんが、どんな理由があれどあの場所であの発言は無いですよね。

> ああ、そういうことを言う人の書いた本は読めない、読みたくないな、と感じてしまいました。

それは、残念だったなあというのが私の率直な気持ちです。

よく知らないのになんとも言えないけど、
百田尚樹氏の考え方?思想?は現代社会においては偏っていると思います。
あの戦争を美化し憧れているようにすら思える
そこには違和感を感じます。

だけど、
先日のファイティング原田さんの半生を描いたドラマを見て、より強く感じたのですが、
あの時代、昭和を生きた人々、
今の我々の生活の礎をがむしゃらになって築いてきた人々に対しての
深い尊敬の念は、
伝わってきました。

それが、
私の観念を大きく変えました。

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Author:D-nuts
不惑の年にして戸惑いまくりの女の日記です。

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